輝いた男たち　HERO`s STORY

藤原 優大

高い能力を存分に発揮

強みである空中戦では制空権を握り、地上戦でも読みを生かし相手を封殺。
ここぞという場面では体を投げ出して、チームの危機を救った。


　２０１９年、令和初の全国高校サッカー選手権大会で準優勝し、高円宮杯を制した青森山田。ここ数年、この両タイトルを勝ち取る筆頭候補として名前を挙げられ続けている青森山田は、インターハイも含めた３冠すら求められるようになりつつあり、非常にシビアな目で見られている。そんなチームで、来シーズンの主軸を担う１人が藤原優大だ。

　選手権ではＣＢとして、堂々とトップレベルのＦＷに対峙し、手応えを得たという。事実、強みである空中戦ではそのほとんどで制空権を握り、ボールを跳ね返し続けた。地上戦でも恵まれた体躯に頼ることなく、読みを生かし相手を封殺。ここぞという場面では体を投げ出して、チームの危機を救った。
　しかし、同大会で無失点の試合が少なかったことも事実で、この点については相当の悔しさを感じている模様。「無失点で試合を終えるのが一番のチームコンセプトだったなか、失点が続いて…。決勝では結果的に逆転されました」と苦い顔。

　また静岡学園との決勝戦で喫した同点弾、ゴールを決めたＦＷ加納大をマークしていたのは藤原だった。その悔しさもある。あのゴールについては藤原は、「やっぱり選手権レベルだと、あれをしっかり決められますよね。今までにもああいった形で反転シュートを打たれた場面があったので、そこを改善できなかった結果だと思います。まだまだ自分の力が足りないことを自覚しました」と語る。この屈辱は、今シーズン晴らしたい。
　今シーズンは、キャプテン候補としてメンバーを牽引する活躍も期待されている藤原。

（続く）


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